採血検体の遠心条件
血清、血漿を検体とする場合、検体を遠心分離する必要があります。
今回は採血検体の遠心条件について解説します。
※あくまで一例ですので、遠心条件は各施設の規定にお従い下さい。
室温遠心する採血管
生化学検査
採血直後に遠心すると凝固が不十分でフィブリンが析出する場合があるため、
凝固促進剤を含む場合、遠心前に5分間ほど室温放置する必要があります。
・2500~3000rpm/5~10分 (室温)
凝固検査
血小板が血漿中に残存すると、抗リン脂質抗体症候群に関する項目が偽陰性化する場合があります。
よって残存血小板数が1万/μL以下となるよう、厳密に条件が定められています。
・1500G/15分 (室温) ※低温では残存血小板数が増えるため
冷却遠心する採血管
アンモニア
タンパク質の分解、赤血球からの遊離で採血直後からアンモニアが上昇するため、
採血後すぐに提出するか、氷冷保存して提出して、すぐに冷却する必要があります。
・2500~3000rpm/5~10分 (冷却)