臨床検査のお役立ち情報

臨床検査技師が臨床検査を勉強する備忘録ブログです

2021-01-01から1年間の記事一覧

畜尿に使用する添加剤や保存剤

一日に排出される尿量や尿成分を調べるために蓄尿を行う場合があります。 しかし尿を長時間放置すると、増殖した細菌が尿素を分解してアンモニアが生じ、 尿がアルカリ性となり検査に影響を及ぼす場合があります。 また尿中に含まれる酵素により成分が分解さ…

M蛋白と測定試薬の反応による混濁の発生

M蛋白 正常な血液中には、様々な抗原に対応する、様々な抗体が含まれています。 これは抗原の種類に対応して、抗体を産生する形質細胞が複数存在するためです。 一方、多発性骨髄腫などでは、単一の抗原に対応する抗体のみが増えます。 これは多発性骨髄腫な…

尿酸分解酵素製剤ラスブリカーゼによる尿酸の偽低値化

腫瘍崩壊症候群 がん化学療法によりがん細胞を急速に破壊した際、細胞の内容物が血中に流出し、 様々な症状を生じることを腫瘍崩壊症候群と言います。 腫瘍崩壊症候群の症状の一つとして高尿酸血症が知られています。 尿酸は血中濃度が高くなると結晶化し、…