臨床検査のお役立ち情報

臨床検査技師が臨床検査を勉強する備忘録ブログです

2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

凝固検査に量不足・赤血球増加が与える影響

凝固検査に量不足・赤血球増加が与える影響 凝固検査は血液と抗凝固剤を一定比率で混合する必要があり、 検体量や赤血球数の影響を受けます。今回は、凝固検査の量不足・赤血球数の影響について解説します。 量不足の影響 赤血球数の増加の影響 量不足の影響…

血清と血漿の違い

血清と血漿の違い 臨床検査に用いる検体として、血清と血漿があります。 血清と血漿の違いについて解説します。 血液の構成成分 血清 長所 短所 血漿 長所 短所 血液の構成成分 ・血液は血漿成分と血球成分から構成されています。 ・血漿成分にはフィブリノ…

ELISA(酵素結合免疫吸着法)の原理

ELISAの原理 新型コロナウィルスの抗体検査で使用されるELISAについて解説します。 酵素免疫測定法(EIA) 酵素結合免疫吸着法(ELISA) 間接法 サンドイッチ法 イムノクロマト法との比較 酵素免疫測定法(EIA) ・酵素免疫測定法とは抗原抗体反応を利用する免疫測…

採血検体の保存条件の影響

採血検体の保存条件の影響 採血した検体をそのまま冷蔵保存、室温放置した場合の影響について解説します。 ※保存条件による影響は採血管、試薬の種類によりその程度が異なります。 あくまで一例として参照して下さい。 冷蔵保存の影響 室温放置の影響 採血後…

イムノクロマト法の原理

イムノクロマト法の原理 新型コロナウィルスの抗原検査・抗体検査で話題になっている、 イムノクロマト法について解説します。 イムノクロマト法とは 抗原抗体反応 毛細管現象 イムノクロマト法の判定 イムノクロマト法で検査できる項目 感染症 その他 イム…

採血管に使用する抗凝固剤

採血管に使用する抗凝固剤 採血管に使用する抗凝固剤を、対象とする検体の種類ごとに解説します。 ※各項目で使用する抗凝固剤は施設によって違いがあります。 あくまで一例としてご参照下さい。 臨床検査で使用する抗凝固剤の種類 EDTA、クエン酸Na、フッ化N…

採血による凝固の影響

採血による凝固の影響 採血管内での凝固を防ぐために、血算用などの採血管には、抗凝固剤が入っています。 しかし、採血後の転倒混和が不十分だと、採血管内で凝固してしまう場合があります。 凝固するとどんな影響があるの? 血球成分が低くなってしまう AP…

PCR検査の原理

PCRの原理 新型コロナウィルスで話題になっているPCR検査の原理について解説します。 ※概要を掴めるよう細部を削り、簡易化している点ご了承下さい。 PCR (ポリメラーゼ連鎖反応) 変性 アニーリング 伸長 PCRを用いる検査項目 感染症 悪性腫瘍 PCR (ポリメラ…

採血による溶血の影響

採血による溶血の影響 採血が上手くいかず溶血してしまい、再採血する場合があります。 溶血の影響について解説します。 溶血とは? 溶血はどんな影響があるの? 漏れ出た成分の混入 漏れ出たプロテアーゼの影響 溶血とは? ・赤血球が壊れて内容物が漏れ出…

採血管の種類

採血管の種類 病院で採血する時によく使われる採血管の種類について解説します。 生化学検査用採血管 血算用採血管 血糖検査用採血管 凝固検査用採血管 生化学検査用採血管 ・目的 血液から血清を分離するための採血管です。 血液には血球成分と血清成分が含…