臨床検査のお役立ち情報

臨床検査技師が臨床検査を勉強する備忘録ブログです

採血

特殊な検査に用いる採血管

採血管の中には特殊な検査項目にのみ使用する採血管があります。 今回は特殊な検査項目にのみ使用される採血管について解説します。 ※使用する採血管は施設により異なるため、あくまでご参考にして下さい。 ACD-A入り採血管 抗血小板剤入り採血管 アプロチニ…

採血検体の遠心条件

採血検体の遠心条件 血清、血漿を検体とする場合、検体を遠心分離する必要があります。 今回は採血検体の遠心条件について解説します。 ※あくまで一例ですので、遠心条件は各施設の規定にお従い下さい。 室温遠心する採血管 生化学検査 凝固検査 冷却遠心す…

生化学検査用採血管が影響を及ぼす項目

生化学検査用採血管が影響を及ぼす項目 血清を分離する目的で生化学検査用採血管を使用しますが、 検査項目によってはその採血管成分が影響を及ぼす場合があります。 今回は生化学検査用採血管が影響を及ぼす項目を採血管成分ごとに解説します。 ゴム栓 凝固…

EDTA依存性偽性血小板減少症

EDTA依存性偽性血小板減少症 血算用採血管には抗凝固剤としてEDTA-2Kが含まれていますが、 稀にEDTAにより血小板凝集するEDTA依存性偽性血小板減少症が生じる場合があります。 EDTA依存性偽性血小板減少症 機序 対応 EDTA依存性偽性血小板減少症 機序 ・採血…

血清と血漿の違い

血清と血漿の違い 臨床検査に用いる検体として、血清と血漿があります。 血清と血漿の違いについて解説します。 血液の構成成分 血清 長所 短所 血漿 長所 短所 血液の構成成分 ・血液は血漿成分と血球成分から構成されています。 ・血漿成分にはフィブリノ…

採血検体の保存条件の影響

採血検体の保存条件の影響 採血した検体をそのまま冷蔵保存、室温放置した場合の影響について解説します。 ※保存条件による影響は採血管、試薬の種類によりその程度が異なります。 あくまで一例として参照して下さい。 冷蔵保存の影響 室温放置の影響 採血後…

採血管に使用する抗凝固剤

採血管に使用する抗凝固剤 採血管に使用する抗凝固剤を、対象とする検体の種類ごとに解説します。 ※各項目で使用する抗凝固剤は施設によって違いがあります。 あくまで一例としてご参照下さい。 臨床検査で使用する抗凝固剤の種類 EDTA、クエン酸Na、フッ化N…

採血による凝固の影響

採血による凝固の影響 採血管内での凝固を防ぐために、血算用などの採血管には、抗凝固剤が入っています。 しかし、採血後の転倒混和が不十分だと、採血管内で凝固してしまう場合があります。 凝固するとどんな影響があるの? 血球成分が低くなってしまう AP…

採血による溶血の影響

採血による溶血の影響 採血が上手くいかず溶血してしまい、再採血する場合があります。 溶血の影響について解説します。 溶血とは? 溶血はどんな影響があるの? 漏れ出た成分の混入 漏れ出たプロテアーゼの影響 溶血とは? ・赤血球が壊れて内容物が漏れ出…

採血管の種類

採血管の種類 病院で採血する時によく使われる採血管の種類について解説します。 生化学検査用採血管 血算用採血管 血糖検査用採血管 凝固検査用採血管 生化学検査用採血管 ・目的 血液から血清を分離するための採血管です。 血液には血球成分と血清成分が含…